利休庵

移築前

延べ床面積:186.57㎡

施工:深村建設

設備:兼茂   宮園電工

 この民家は、元は佐賀県にある築100年を超える葦葺き屋根の旧家だった。道路拡張工事で解体の決まったこの民家を建て主が譲り受け、住宅兼茶室として長崎県に移築再生することになった。できるだけ既存の材料を使うようにし、全体で約90%再利用できた。新しい必要な材料も、自然素材を使うようにし、他の解体中の現場から交渉して材料を譲ってもらった。冬は囲炉裏で身を暖め、夏は心地よい風が通り、建て主がたしなむ茶道を通して、家族・友人・近所との交流の場となっている。

 工事完成後、建築基準法の関係で屋根を鉄板で覆う事になったのは、大変残念でした。昔ながらの民家は、景観の美しさだけでなく暮らすうえでの機能性、経済性、を持ち合わせている。いま一度見直し、その知恵や技術を学び「活かす」べきではないだろうか。



移築再生前の建物               既存草吹き屋根の住宅解体

既存葦葺き屋根解体後・移設(使える葦は再利用)   葦葺き屋根の下地工事完成(サス組・竹組完成)

移築工事 建て方 1                 2

建て方 3                     4

葦葺き屋根の下地完成                葦葺き屋根の下地完成

葦葺き屋根の下地を小屋裏から見る 1         2

葦葺き 1                     葦葺き 2

葦葺き屋根の工事を小屋裏から見る 1         2


東面より屋根を見る「くど造り」
東面より屋根を見る「くど造り」
庭より建物を見る
庭より建物を見る

玄関より取次ぎを見る
玄関より取次ぎを見る
取次ぎ
取次ぎ
取次ぎより茶室入り口を見る
取次ぎより茶室入り口を見る

居間「囲炉裏の間」
居間「囲炉裏の間」
茶室
茶室
食堂
食堂

1階和室8帖より茶室8帖を見る
1階和室8帖より茶室8帖を見る
2階小屋裏寝室入り口
2階小屋裏寝室入り口